2011年10月21日金曜日

イノベーションの達人!より

発見という行為の真の意味は、新しい土地を見つけることにあるのではなく、
新しい目でモノを見ることにある。(マルセル・プルースト)

この名言が出てくるのはトム・ケリー著の「イノベーションの達人!」の冒頭の方にあるのですが、読んでいてこの言葉に関連していると思われる部分を少し長いのですが引用させていただきます。なかなか目からウロコのいいところだと思います。

4.人類学者はヴュジャデを通じてひらめきを求める。
 「デジャヴュの感覚は誰でも知っているだろう。実際に経験していないものを以前に見たことがあるように思う、強い既視感のことだ。ヴュジャデはその反対だ。つまり、前に実際に見たことが何度もあるものを、いま初めて見ているような感覚を言う。私が初めてこの言葉を耳にしたのは、スタンフォード大学教授である友人のボブ・サットンからだったが、そもそもはコメディアンのジョージ・カーリンが言い出した言葉らしい。このブジャデの原則を取り入れることによって、人類学者はずっと前からあったのに見過ごされてきたものを「見る」ことができる。普通の人は見るのをすぐにやめてしまうので、ついそれを見損なってしまい、そこに重要な意味があることにも気づかないのだ。」

さて、上に引用した部分のある「イノベーションの達人!」は前回一旦読了した同じくトム・ケリー著の「発想する会社!」に続く第2弾にあたる本なのですが、これまたたいへん興味深く読めて価値ある1冊かと思います。 タイトルのようにイノベーションの達人たちがどのように行動しているのかを自らの経験もふまえて探求したものです。現在読書中ですが、わくわくしながら読めるお薦めの本です。
また、著者は文中で数々のメタファー(比喩)を登場させますが、それがまた巧みです。きっと、イノベーションの達人はメタファーの達人でもあるに違いありません。

自分なりに考えるに、ある意志と明確な目的を持ってものごとをよく見て見直せば、今まで見えていなかった、あるいは見過ごしてきたものが見えて、新たな発見につながるのだと思います。すごく簡単な例ですが、試しにウォーキングに出かける前に、郵便ポストがどこにどれだけあるか数えてみようと決めて出発してみれば、「ああ、ここにもポストがあったんだ」となること請け合いです。





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